携帯会社の時効援用②
携帯電話の時効援用②
前回の続きです。
携帯を滞納すると信用情報機関や一般社団法人電気通信事業者協会の不払者情報に登録されてしまい将来的に自身の与信審査に重大な影響を及ぼすことになるとお伝えさせて頂きました。ではどのように信用情報をブラックな状態から回復させることができるかという点に焦点を当てて説明していきます。不払者情報の交換期限は契約解除後5年以内と公表されています。
CICとJICCで取り扱いが異なることは前置きしておきます。
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今日、信用情報の回復などという表現がインターネットを通じて広まっているように思いますが、単に「回復」というと信用情報の延滞情報が事実では延滞しているにもかかわらず、あたかもその延滞情報が請求通りに支払ったという記録に訂正されると思われるお客様が多くおられます。ここでいう回復は将来に向かってというニュアンスです。過去の延滞情報についてはどうすることもできないというのが大原則ということを念頭に置いていただきたいと思います。
信用情報を回復させるには、原則として「完済」するしか方法がありません。これが原則です。滞納していた期間や滞納していた額にもよりますが、5年経過していなくて1年とか2年という時効にならない期間でかつ滞納額が少額であればそもそも時効期間未経過の為、急ぎで与信審査に通る必要のある方、支払いをして滞納状態を解消されることをお勧めいたします。滞納金額が大きく支払うことが困難な場合は残りの時効期間を待って時効援用時期を待つのもありだと思います。ただし、この場合はご自身の与信審査に悪影響を与えることを十分理解される必要があります。
5年以上経過されている場合は時効援用手続きを行った方がコストが安く抑えられる場合がほとんどです。例外は5年以上経過しているが滞納額が数千円という場合はコストで考えると支払った方が安いです。
先に「完済」と述べましたが信用情報上『時効援用』も「完済」=「完了」と同じ記載がされることになっております。ここでCICとJICCの取り扱いの異なる点が現れます。
お支払いをして完了となった場合
CICは完了後、過去の延滞情報と合わせて5年で記録が削除されます。
JICCも完了後、過去の延滞情報と合わせて5年で記録が削除されます。
では時効で完了した場合はどうでしょう
CICは完了後、過去の延滞情報と合わせて5年で記録が削除されます。支払いの場合と同じ
JICCは完了後、時効の起算日に遡って完了とされ5年で記録が削除されます。 JICC→外部リンク
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既にお気づきの方もおられるとは思いますが、そうです。時効の「起算日」=「5年以上前」ということになりますので、起算日から5年は既に経過していることになります。つまり時効援用を行った場合JICCでは削除されるということになります。
これが時効援用の最大のメリットということになります。
また、延滞情報と完了情報では与信審査においては雲泥の差です。情報が完了となったことでこれまでは審査の土俵にさえ上がらなかったものが審査土俵に上がれたというお客様も多くおられます。ここから先は各金機関の信用情報以外の審査になり融資が100%通るというものではございませんが少しは希望が見えてくるのではないでしょうか。
5年経過しているかの判断はどうすればよいのか
未払いの場合はほとんどが強制解約されることになります。その強制解約は携帯会社各社で期間が違いますが概ね2~4か月ということになっております。ですので強制解約の翌日を起算日と考え5年を数えるとよいと思います。
このコラムをご覧いただいた方は十分ご理解いただけたと思いますが、時効完成したお客様からよくこのような問い合わせがあります。
「JICCからは消えていたがCICにはまだ記録が残っている!」という内容です。これは先に述べたJICCとCICの取扱の差です。CICの記録も「完了」と変更になっております。時効援用手続きをご利用されるすべての方がここまで理解いただければ幸いです。
ただ、ご不安に思うお気持ちも十分理解できますのでその時は遠慮なくお問合せください。